二人で夜の散歩。
「あ、ホタル」
娘が叫ぶ方向を見てみると、
畦道に2、3粒の光。
二人の声に光で応えてくれる。
小さくて大きな感動。
しばらく歩くと今度は道路の真ん中に1粒の光。
「轢かれませんようにー!」
二人の祈りが通じ2、3台の車をやり過ごしたあと、急いで駆けつけて蛍を手のひらに保護。
蛍は光で応えてくれる。
「元気に生きるんだよー」と脇の草むらへ放した。
二人の人生と蛍の人生の一瞬の交錯。粒ほどの巡り合い。
例え粒ほどの僅かな交わりであっても、その記憶は二人の心の中で永遠に瞬き続ける。
